MASTER-PIECE 僕らがイマ、欲しいモノ VOL.18
春・夏・秋・冬、いつの季節も僕らが手にするTシャツ。最近は家で過ごすことも多くなり、仕事でも出番が増え、例年以上に必要性が高まってきているのではないだろうか。寒い時期にはジャケットやシャツ、スウェットのインナーとして、暖かい時期は一枚着として、僕らの生活とは切っても切れない関係なのである。そんなTシャツに僕らが求めるのは、デザインもさることながらタフさだ。気に入ったモノはクタクタになるまで出来るだけ長く着続けたいのだ。だから僕らのクローゼットには必然的にスポーツウェアが多く集まってくる。今回別注をかけたブランドは<Champion(チャンピオン)>。まさにそんな僕らの願望を体現し続けているブランドだ。1919年よりスタートし、徐々に高い品質を認められた<Champion(チャンピオン)>は米軍の訓練ウェア、大学のアスレチックウェア、そしてその後にブックストアを通してタウンウェアとして一般の消費者へと広がっていった。このブランドの辿ってきた道程が信頼に足る製品を作り続けてきたことを物語っている。今回の別注品は<Champion(チャンピオン)>のタフなロンTにガーメントダイ(製品染め)を施したもの。製品を作り上げてから染めているのでもちろん左胸の刺繍もボディと同色になり、独特な風合いとシンプルでミニマルな表情を持ち合わせている。オンでもオフでもほかのアイテムと喧嘩せず、普段の服装にすんなり馴染んでくれる。主張を強く示したいわけではないが、こだわりは持ちたい。僕らの求めるTシャツがここに生まれた。
Photographer: Kengo Shimizu